古き良きスペインとモダンスペインの融合〜パゴ・カサ・グラン カサ・ベナサル〜
- sukunahikowine
- 2 日前
- 読了時間: 4分
今日はスペインの当店では安価なカテゴリーになるワインをご紹介。
安価なのにその奥には親子3代の思い出と並々ならぬこだわりがありました。

この記事を書いているのは、京都府城陽市でワインショップを営む「スクナヒコワイン」店主の安田智貴です。
元料理人であり、ソムリエでもある私が家庭でのちょっとした贅沢をお届けしています。
家では妻と子ども2人に囲まれる4人家族。毎日体力お化けの子供達に振り回されヘトヘトになっています。^_^
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目次
パゴ・カサ・グランの歴史
このワイナリーはスペインのバレンシア南部のクラリアノという土地にあります。
ここはバレンシア地方の中でも最も恵まれたテロワールを持つとされています。

そんな場所に現在のオーナー、カルロス・ラソ・ガルビス氏が本格的にビジネスとしてワイナリーを作るはるか前からお祖父さんが畑を所有していました。
その畑にはお祖父さんがドイツの友人からもらったゲヴェルツトラミネールが植えられています。
そのゲヴェルツトラミネールを使ってワインを作り始めたのはカルロス・ラソ・ガルビス氏の母でした。
なんと毎日片道43キロの道のりを通ってワインを作っていたそうです。そして父はそんな母の作るワインが大好きだったんだとか。
当時は女性がワインを作る現場に入ること自体がかなり珍しかったそうです。
そして当時量り売りが主流だったワインを瓶に詰めて販売したりと先進的な工夫も取り入れていたそうです。
しばらくして母親のワイン作りは一時中断していましたが、2004年にカルロス・ラソ・ガルビス氏が世代交代を機に再興しました。改めてゲヴュルツトラミネールの栽培にも着手し、家族の想いが詰まったワインを地元や国内外に広めようとしています。

パゴ・カサ・グランのここがすごい!!
自社畑は100%認証を獲得しているオーガニック栽培。自然に近い醸造を行っていますがオフフレーバーはなくクリアーな味わいです。

そしてすごいのがワイン作りにおいて『ポンプ』を使用しない点。
何千リットルものワインを作るワイナリーでは容器間の移動に電動ポンプを使ってワインを移すことも珍しくありません。
しかしこのポンプを使うと強い圧力で種が必要以上に傷付きえぐみが出てしまったりします。
そして余計な酸素を巻き込んで酸化を早めてしまうことも・・・
そこでパゴ・カサ・グランではタンクをクレーンで持ち上げ、自重で容器間を移動させます。
デリケートなワインなので余計な刺激を与えずに品質を守るすごい工夫ですね。
どうりで今回のカサ・ベナサルでもピュアで濃厚なのに雑味が全く感じられない上澄のような味わいな訳です。
今日のワイン:カサ・ベナサル
品種:モナストレル 40%/ガルナッチャ・ティントレラ 30%/シラー 30%
発酵:ステンレスタンク、ステンレスタンクにてマロラクティック醗酵
熟成:オーク樽熟成12カ月(新樽比率0%、フレンチオーク、225L)
ALC度数:14%
ミディアムボディ

スペックを見ると濃くて重そう。
という印象ですが、飲んでみると確かにしっかりとしたタンニンを感じますが、全体的にはびっくりするぐらいまろやかでシルキーでジューシーな味わい。
これがポンプを使わない恩恵!?
香りはフレッシュなラズベリーやクランベリー。
少しナッツのようなニュアンスも。
価格としては2000円中盤ですが、コスパいいですね!!
ペアリングはステーキや焼き肉を塩と胡椒で食べるようなシンプルな肉料理がおすすめです。
まとめ
恵まれた土地でありながら祖父の代から細々と続けてきたワイナリーですが、カルロス・ラソ・ガルビス氏が本格的にワイナリーをスタートしたおかげでこの驚くようなまろやかでピュアなワインが世に出ることには、いちワイン好きとして感謝の念しかありません。
ちょっとした贅沢をご家庭で。京都・城陽の小さなワインショップ「スクナヒコワイン」では、ナチュラルでクリーンな自然派ワインを中心にご紹介しています。日々の暮らしの中で、数千円で楽しめる“小さなご褒美”をお届けします。
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